ウィリアム・モリスのデザイン生地「いちご泥棒」で作ったがま口たちです。
いちご泥棒柄のがま口バッグ
こちらは、moda fabricsのWilliam Morrisデザインの生地を使用した、ハンドメイドがま口バッグです。(個人による制作物)
ちょっと縦長にできました。
正面に使用した金色のレースは細さがポイントです。ここをあまり太くすると荘厳になりますので、そうならないようファッションで楽しめるようにしました。
苺の部分にはピンク色のラメ糸でステッチを施しました。
ピンクの玉を20個くらい作った。考えたら苺の種ってピンクじゃなかったね。
裏地はサテン生地。きれいな黄緑色無地のオックス生地を探したのですが見つからなかったので、テロテロした光沢のあるサテンを使ってみました。裁断部分がほつれて扱いが難しかった。
今は小ぶりのポシェットを作っています。だいじな正面の画像が抜けてますが、こちらもレースを縫い付けています。
裏地は、モリスの自然主義にリスペクトして(?)、草と木の実の柄にしました。
がま口ポーチ
ポーチも裏地に頭悩ませ、モリス同作の「兄弟うさぎ」を使いました。
モリスの代表作を同時に楽しめる欲ばりセット。ただ生地を使ってみたかった。
いちご泥棒とは
19世紀、イギリス人のウィリアム・モリス(William Morris)さんによって作り出された更紗のデザインです。「育てた苺が鳥に食べられてしまう」という日常的な悩みからインスピレーションを受けましました。
この頃のモリスさんは、化学染料ではなく自然の植物染料であるインディゴによる染色についに成功したという時で、本物の「いちご泥棒(Strawberry Thief)」は、インディゴの深い青がサファイアのように煌めいた色だそうです。
ちなみに、モリスさんは動物や人物を描くのが苦手だそうで、こちらのいちご泥棒の鳥も「兄弟うさぎ」同様、友人であるフィリップさんが描いています。
「いちご泥棒」は、いまから約138年前のデザインになりますが、生地や壁紙として復刻したのはわりと最近のことです。
当時ではデザインが使用された品物(家具や壁紙など)は高価で、裕福な人でしか得られない物だったのに、今こうやって生地が買えて、デザインが身近な生活用品に取り入れられるようになったのは、モリスさんの美術工芸運動(粗悪でない、美しく豊かさのある生活を目的)と、その意思を現代まで繋いだ人々のおかげです。
話が難しくなりましたが、これからもありがたく生活用品を作っていきたいと思います。